ゆうたろうの「Tomorrow never knows」になぜナルシズムを感じるか?
昨年12月30日放送の「笑いの金メダル」(テレビ朝日)で「ナルシストカラオケ対決」という企画をやっていた。
トップバッターのホリは「世界に一つだけの花」を木村拓哉<1133>のモノマネで歌って、90点だった。ほかにもモノマネで歌ったのが、ますだおかだ<7052>の増田(浜田省吾「もうひとつの土曜日」で92点)、レギュラー<7059>の松本(尾崎豊「OH MY LITTLE GIRL」で97点)。反対にモノマネで歌わなかったのが、スピードワゴン<7086>の井戸田(久保田利伸<3025>の「Missing」で88点)や石原裕次郎のモノマネで有名なゆうたろう<7102>だった。しかもゆうたろうは石原裕次郎の歌ではなく、ミスチルの「Tomorrow never knows」をモノマネをせずに歌った。これが91点。
この企画が単にモノマネ対決ならレギュラーの松本が最高得点になるのも納得するが、これはナルシストの度合いを比べるのだから、実は似ているのはマイナスなのである。それは「他者に近づこうとする自己」を現していることになるのだから。採点する観客が判断できなかったのは、レギュラーの松本は何を歌っても尾崎豊の声とそっくりなのかどうか、ということなのであった。選曲という問題もある。「Missing」も「OH MY LITTLE GIRL」も恋人を想う歌だから、「他者につまずいている自分」を肯定しているのである。だから、<心のまま僕はゆくのさ 誰も知ることのない明日へ>と他者を排してひたすら自己の陶酔を叫ぶゆうたろうにナルシズムを感じることができるのである。
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パブリック・アナリスト 田中洋二郎
(PA) - 4月13日15時42分更新
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